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2006年11月

2006年11月27日 (月)

カタカナ言葉の落とし穴

              (中小企業診断士 / 有村 知里 )

 仕事先に向かう途中、オフィス街のあるレストランでランチを取っていました。隣には同僚と思しき男女が会話をしています。聞くとはなしに会話が耳に入ってきます。

「この間、○○さんが“リスケ”って何回も言うんだけどどういう意味なんだろう。」

「私も知らないなあ。外資系の言葉じゃないの? 聞いてみたら?」

「なんだか聞きにくいんですよ。」

「私も前に“スペック”という言葉を頻繁に使われて、『何ですか』と尋ねたら、英語のスペシフィケーションの略だって。“仕様”だよって言われたよ・・・・」

 まあこんな感じの会話です。隣にいる私はコンサルタント根性で、思わず説明したくなってしまいましたが、ぐっと我慢しました(笑) (ちなみに“リスケ”とはリスケジュールの略で、返済条件の緩和を言います。あまり使いたく無い言葉ですね。)

 彼らの上司は経営者なのか、あるいはある階層の管理職なのかはわかりませんが、社内でこんな一方的でわからない会話をしているとしたら、とても大きな損失であることは間違いありません。

 自分が話している言葉に対して、社員が「おやっ」とした顔をしたら気付いて説明をする、あるいはわかりやすい言葉に言い直すことも必要です。また判らないことは何でも尋ねあう雰囲気づくりは経営者や管理職の仕事のひとつです。

 特にカタカナ言葉を多用する人も多いですが、共通言語として社内で定着しているのか、意味・定義は一致しているのか、今一度確認してみることも必要ですね。

               ©みつ星ビジネスパートナーLLP 2006

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2006年11月24日 (金)

小売業でも内部統制は必要?

 神奈川県中小企業団体中央会から発信されているメールマガジン流通・小売関連分野「流通情報ネットワーク」11月22日号に、みつ星ビジネスパートナーLLPが記事を掲載しています。LLP通算第7回は「小売業でも内部統制は必要?」です。ご関心のある方はぜひご登録ください!

 【登録方法】  ①中央会のメールマガジン登録ページを開く。  ②注意事項について承諾 → メールアドレスを記載  ③分野の選択「生活・介護関連分野」「流通・小売り関連分野」の両方を選択してください。 どうぞよろしくお願いいたします。

                     

                                                       (社会保険労務士 / 陌間まふゆ)

■コンプライアンスが求められる時代に

最近、新聞紙上や報道で、逮捕・起訴といった犯罪にからむ企業不祥事・事件
が数多く発生している。1月のライブドア事件から始まり、ちょっと思い出す
だけでも粉飾決算、保険金不払い、偽装請負、不払い残業(サービス残業)、耐
震偽装、助成金不正受給、インサイダー取引、個人情報漏洩、不正輸出、談合
などがあった。企業のコンプライアンス(法令遵守)が強く求められる時代と
言える。
今回は、小売業においても注意すべきコンプライアンスについて考えてみる。

コンプライアンスは、法律違反だけはしないように気をつけていれば済むとい
うことではないのだと思う。社長が普段から「どんなことをやっても良いから
売上を達成しろ!競争相手を陥れろ!!」などと言っているとすると、不法行
為が行われ不祥事が発覚した後に、「私は知らなかった」「そんなつもりで言
ったわけじゃない」「まさかそんなことをするとは思ってもみなかった」では、
通用しないことが、今までの事件から読み取れると思う。

このようなことは、大企業だけの問題ではなく、中小企業者、小売業者にだっ
てある意味よくありえる話しである。

■ 内部統制?
コンプライアンス実現のための方策が「内部統制」だ。「内部統制」は、最近
盛んに言われている用語で、新会社法、あるいは改正金融商品取引法で、企業
に要求されている行動・仕組みのことだ。
「内部統制」とは、
(1)業務の有効性及び効率性
(2)財務報告の信頼性
(3)事業活動に関わる法令等の遵守
(4)資産の保全
の4つを確実に実現するために、業務を見直し、組み替えることである。

分かりやすく言えば、企業内での違法行為や不正やミスなどが行われることな
く組織が健全かつ有効・効率的に運営されるよう各業務で所定の基準や手続き
を定め、それに基づいて管理や監視を行うことが「内部統制を行う」というこ
となのだ。

■小売業の事例で考える内部統制は

1.仕入時
違法な商品(偽ブランド物や許可されていない添加物を含む食品など)を仕入
れたり、販売したりしないための仕組みは十分だろうか。
・仕入れ予定品に問題がないかどうかチェックするのは当然として、その違法
性まで確実に確認できているだろうか?
・担当者が見逃した場合に、その店長なり、本部なりで、それを確認すること
ができているだろうか?
・確認したことを証拠づける記録は残されているだろうか?

2.販売後
販売してしまった商品に、万が一に問題が発覚した場合にはどうだろうか。
・すぐに店頭から商品を引き上げたり、販売済み商品を回収したり、といった
ことが考えられるが、そのような事態に備えた仕組みはあるだろうか?
・誰がそれを決定する権限があるのか明確だろうか?担当者が勝手にやってよ
いのか、店長か、あるいは本部の決定が必要なのか?弁護士に相談しなくても
大丈夫だろうか?
・本部で決定したとして、その決定事項を速やかに伝達する仕組みは用意され
ているのか?

3.運用体制
ルール上は決まっていたとしても、運用上はどうだろうか。
・仕入れのときに、ルールどおりのチェックが行われているだろうか?
・利幅が大きければ、少し危ないと思った商品でもノーチェックで販売されて
いたりしないだろうか?
・違法商品販売の発覚といった非常時に、十分に迅速に対応できるルールに
なっているだろうか?
・本部での判断に何週間もかかるようでは、結局現場でルール外に判断せざる
を得ないといったことはないだろうか?

例に示すようなことは、企業活動のあらゆる面で生じていることだと思う。
つまり、内部統制は今まではいい加減に"まぁ大丈夫だろう"で過ごしてきたこ
とを、どんなルールが必要かを考えた上でルールを定め、そのルールが確実に
実行されていることを担保するために、記録を取り、監視していく、そのため
に必要な情報技術を用いていく、といったことになる。

■お客様からの選別基準にもなり得る

ある意味当たり前のことにも思えるが、だからといって硬いルールと厳しい監
視をすれば間違いは起こさないが、効率が非常に悪く、下手をすれば、お客様
に気持ちよくサービスを提供できなくなってしまうことだってありえる。必要
な部分に必要な程度の内部統制を実施していくという難しいことを実現しなけ
ればならない。
先ずは、あまり難しく考えずにお客様と日々接するときを想定してみる。この
とき、サービスや販売するときに自分自身が安全に安心してサービスやモノを
提供できる判断は、どこにあるのか?そう、このときこそ、信頼感を担保する
ものが内部統制にはあるのだ。内部統制をすることが、商品やサービスの付加
価値なのだと考えてはどうだろうか?この真摯な姿勢が必ずお客様に通じるは
ずである。
大企業と異なり、中小企業の場合は、内部統制の整備は法的に義務化されてい
ない。しかしながら、企業の不祥事が社会から厳しく断罪される流れが続く限
り、真剣にかつ着実に内部統制の整備を進めていかなければならない。
今後、企業活動を行う限り、永続的な信頼感は重要である。一気に変革するこ
とは難しいので、これから徐々に進めてみてはいかがだろうか。

                    ©みつ星ビジネスパートナーLLP 2006

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2006年11月20日 (月)

描く力

                     (中小企業診断士 / 有村 知里)

 「チャングムの誓い」という韓国ドラマをご存知でしょうか? NHk総合テレビで先週末まで放送していたドラマです。途中から見ておりましたが大ファンでした。

 さて、そのなかで印象的だったせりふの一つに「味を描く力」があります。

 主人公が宮廷料理人の見習いだったころ、彼女の師匠が料理人に必要な力が二つあると教えます。一つは「料理の勘」。これは詳細を忘れてしまいましたが、味の分析力とか、タイミングのはかり方とかかなり技能的なものを意味していたと思います。

 そして2つ目は「味を描く力」、即ちさまざまな食材を組み合わせてどんな味になるのか予測でき、その料理を発展させることができる能力だと言います。この能力は普通の人にはなかなか備えることができないが、主人公にはあると師匠が自信を持たせます。

 この味を描く力という言葉の”味”を、経営や事業ということにも置き換えれば、企業経営に必要な力になると私は思います。

 経営の勘というのももちろん必要なことです。計数へのセンス、交渉力や対人能力なども含めて考えられます。

 しかし、事業構想力というのは、私が言うのは大変僭越ですが、難しい力のひとつです。真っ白いキャンバスに、新しい事業をまるで実行してきたかのように、手に取るように詳しく絵を書いてしまいます。そしてその先の進歩についても確実かのように描けるのです。優れた経営者や起業家にお会いしていると、この力を実感します。

 今までのやり方が瞬く間にダメになってしまう時代ですから、益々この力が必要になっていると思います。

                        ©みつ星ビジネスパートナーLLP 2006

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2006年11月13日 (月)

合同会社(LLC)という選択肢

                            (中小企業診断士/有村 知里)

 この夏に担当していた横浜産業振興公社起業家支援セミナーの受講生の方が、9月に東横線白楽駅近くに店舗を開業されたので、遅ればせながらお店にお邪魔させていただきました。

 店舗名は「爪切り屋 足楽」。 足の爪切屋さんです。 (東横線白楽駅3分 TEL045-402-2720 金~月曜 午前10時~午後6時営業)  

 きっと「足の爪切り? それは何?」と思われたことでしょう。足の爪は歩行だけでなく、心身の健康全般に重要な関係があるそうです。そもそもこのお店を開業された女性3名は介護福祉士や看護士の方で、介護施設などで高齢者の足の爪やケアを通じて、糖尿病の方の症状が改善したり、歩行状態が良くなっているのを目の当たりにしたそうです。

 高齢者施設で仕事をするうちに「店舗は無いのですか?あれば是非行きたい」という熱望に近い声を聞き、開業を決意されたとのこと。

 私も施術を受けましたが、角質のケア、爪の切り方など丁寧な施術と指導で、足元がすっきりとしました。 いままで足の裏に鉄板を張って歩いていたようでしたが、施術後は地面を踏みしめている感覚がします。 目から鱗が落ちると言いますが、この感覚はまさに「足元から鱗が落ちる」と表現できます。

 ところで、この足楽さんの社名は「合同会社爪切り屋メディカルフットケア横浜」です。新会社法のもと新たにできた合同会社を使っています。それも5月1日の法律施行に合わせて登記されたとのこと。横浜でも第1号と言ってよいでしょう。

 女性3名で設立されたと言う点は私たちLLPにとても良く似ています。LLCは法人組織で、LLPは事業契約そのものを登記するという点が違いますが、共同事業の促進には大変有効ですし、起業にもとてもマッチングします。 

 LLCという組織形態も動き始めました。選択肢が増えて、組織選択に迷うことが増えたとも言えますが、むしろ事業がやりやすくなったプラス面は大きいと言えましょう。

                          ©みつ星ビジネスパートナーLLP 2006                   

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2006年11月10日 (金)

一澤帆布のお家騒動

(社会保険労務士/陌間まふゆ)

ニュースなどでかなり取り上げられたので有名になりましたが、1905年 創業の
京都のカバン製造販売の一澤帆布がお家騒動で揺れています。

経緯を簡単に書くと、2001年に会長であるお父さん一澤信夫氏(三代目)が亡
くなったときに残した2通の遺言が問題で、1通は、四代目社長として22年間
会社を率いてきた三男信三郎氏が会社の株式を相続する内容であり、もう1通
は、長男信太郎氏がそれを相続する内容でした。長男信太郎氏は、元銀行員でそ
れまで家業にたずさわったことはありませんでした。結局裁判となり、日付の新
しい方の長男に有利な遺言書が有効との判断が最高裁で確定しました。結果、三
男信三郎氏は社長を解任され、長男信太郎氏が五代目社長に就任しました。兄弟
の亀裂は決定的で、信三郎氏は、職人を引き連れて独立し、2006年4月に新たに
独自ブランド「一澤信三郎帆布」を作り、元の一澤帆布店のはす向かい
に店舗を構えて、製造販売を開始しました。職人がいなくなり製造部門が亡く
なってしまったため、「一澤帆布」は、営業停止に追い込まれました。信太郎氏
は、その後、職人を募集し、外注先を確保するなどして、2006年10月に元の店の
営業を再開しました。現在、「一澤信三郎帆布」と「一澤帆布」は、東山三条下
る知恩院に程近いところで、東山通りを挟んで向かいあって、営業しています。

一澤帆布は、その名の通り帆布(はんぷ)と呼ばれる厚手の綿生地または麻生地
を用いた無骨で丈夫なカバンを製造してきました。もともと、大工や植木屋など
の職人の道具入れ、牛乳屋や酒屋などの配達用のカバンとして愛用されていたも
のを、京都大学山岳部などが使い始め、ブランド化したものです。
私が、5年以上前に買ったものでも、とても丈夫で、機能的にはまったく問題
ありません。色は少しあせてきていますが、それはそれでいい感じになっています。

先日、京都に行った際に見に行ったのですが、土曜日だったので「一澤信三郎帆
布」しか営業していませんでした。「一澤帆布」は、製造が追いつかないのか平
日のみの営業です。夕方に「一澤信三郎帆布」に入ると、商品はほとんど売れ切
れでわずかに数点のみしか残っておらずお客さんのほうが商品より多いくらいで
した。店にいた数分間の間にもどんどんお客さんが入ってくる状況でした。TV
ニュースなどによると、「一澤帆布」店も繁盛していて、両店ともに行列が絶え
ず人気は高いようです。

兄弟間でのお家騒動など、よくあることのような気もしますが、今のところ、マ
スコミにも多く取り上げられ、また競い合うことによる相乗効果が良いように出
ているように思います。今後、両者が和解することがあるのかこのまま分裂した
ままなのかはわかりませんが、お客様第一に考えて行動してもらいたいですね。

                    ©みつ星ビジネスパートナーLLP 2006

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2006年11月 6日 (月)

胃袋を合わせる

                          (中小企業診断士/有村 知里)

 「胃袋を合わせる」。これは、先日お会いした女性事業家の方から聞いた言葉です。

 美容サロンを10数店舗経営されていらっしゃる方ですが、スタッフの掌握のために心がけていることの一つだそうです。

 お客様相手の商売ですから、スタッフ自身はランチの時間もままなりません。相手も食べている時間だろうと思って、自分が食事をして店に行くと、接客が長引いて食べていなかったりする。食事の例は一つなのでしょうが、相手の状態に合わせることが、気持ちを通じさせる1つの方策だというお話でした。

 初めて聞いた言葉でしたが、相手への配慮を考えた、簡潔でわかりやすいお話ですね。23歳で知人から店を引きつぐ形で経営者になってご苦労された方の、身を持って体験された言葉だと思いましたので、紹介いたします。

                       ©みつ星ビジネスパートナーLLP 2006

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