神奈川県中小企業団体中央会から発信されているメールマガジン 流通・小売り分野「流通情報ネットワーク」3月22日号に、みつ星ビジネスパートナーLLPが記事を掲載しています。LLP通算第11回目は『ショッピングセンターと商店街の共存』です。ご関心のある方はぜひご登録ください!
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(社会保険労務士/陌間まふゆ)
■巨大ショッピングセンターの相次ぐ出現
2007年秋に改正予定の「まちづくり3法」により、巨大ショッピングセンターの出店に規制がかかることになった。この改正は、空洞化した地方都市の中心街に、にぎわいと活気を取り戻すことを目的として、大型スーパーや娯楽施設などの郊外への立地を規制することになった。
2000年の大店法廃止以降、大型店の規制が緩和され全国的な出店ラッシュが起きて、街の商店街では消費者が減少し、廃業する店が相次いでいる。
ここ近年神奈川県だけでも、2006年8月横浜市西区に「横浜ベイクォーター」、2006年9月川崎駅前に「ラゾーナ川崎」が既に出店していて、2007年3月15日には横浜最大級の商業施設「ららぽーと横浜」がオープンした。
さて、改正「まちづくり3法」が商店街に活気を取り戻す救世主になるのだろうか?
■商店街の模索
巨大ショッピングセンターの出店を、商店街も手を拱いて見ていただけではない。
商工会議所では、全国の元気のある商店街の取り組み成功事例をHP上に掲載している。例えば、私の生まれ育った静岡市の「静岡呉服町名店街」では、個店の原点は商品にあるということで「一店逸品」を掲げ、自分の店だけのいい商品、いいサービスを作っていく努力をした。そして、自分の店だけではなく、他店とも提携をして商品を開発するといったことも実施した。
その商品開発のために商店街の皆が集まり様々な意見が出て、新しい逸品が生み出される。また、一般消費者から意見やアイディアを聞くサポーターズクラブ「呉服町倶楽部」を作り、ホームページ上でその意見やアイディアを募集した。市民を巻き込み、市民と共に作り上げていく商店街となったのだ。
私が静岡に住んでいた頃には、特に特色のない商店街のように感じていたが、最近訪れた際には、静岡という土地柄の特色を生かした商品を置いているお店が多くなったと感じた。そして、その名前もユニークであった。例えば「するがばんずら」と言う名前の桜エビを練りこんだスティックパンだ。
静岡はお茶やみかん、桜エビなどが名産品で、昔はその名産品をそのままの形では売っていたが、加工を施したり目立つように工夫して売っていたことは少なかったように思う。
この「するがばんずら」は、桜エビを食べ慣れていて珍しいと思わない私でも、もう一度食べたいと思う逸品だ。アイディアの勝利である。
■巨大ショッピングセンター、商店街の利点、不都合点
私個人としては、商店街は大好きだ。その一方で、巨大ショッピングセンターもよく利用する。
巨大ショッピングセンターの利点とは
1.食べることから遊ぶことまで、一ヶ所で事が足りる
2.店舗の数が多く、一日中居ても飽きない
3.大型駐車場があり、家族全員で行くことができる
逆に不都合な点は、馴染みの店が作りにくく、細かな要望を適えてもらうことができないことだろう。
商店街の利点は
1.近所にあり買い物に便利
2.経営者の顔が見えるので、安心して商品を購入できる
3.細かな要望にも応えてもらえる
4.コミュニケーションがとり易い
不都合な点と言えば、
1.営業時間が短く、夜遅くに買い物ができない
2.店舗の詳細情報を知ることが困難
3.駐車場がない
■それぞれの役割
巨大ショッピングセンターと商店街、どちらかが消えていかなければならないのだろうか?
消費者は、どちらも残って欲しいと思っているのではないだろうか。
家族のライフスタイルも、年月を経る毎に変化していくし、ニーズも変化していく。
そのスタイルに合った店舗を利用したい。そう考えるのも自然の流れだろう。
子育て年代の夫婦にとっては、近所に馴染みの店が多い商店街があって、商店街ぐるみで子供を見守ってもらえるのであれば、安心して子育てができるだろうし、高齢になって遠くに買い物に行くことがままならなくなっても、近所に商店街があれば便利だろう。一人暮らしで寂しくしている人も、近所の商店街に顔なじみがいれば、心強いだろう。
商店街は、買い物に来なくても人が集まる仕組みを作ることが可能なのである。
そして、地域の活性化と地域の人々の安全を確保し安心して暮らせる町作りを担う意味でも、人が集う場所にする必要があるのではないか。
巨大ショッピングセンター、商店街共に、それぞれの役割があるのだと思う。
■切磋琢磨して共存の道を探る
現在のところ集客力の面で言えば、圧倒的に巨大ショッピングセンターに軍配が上がる。商店街は努力のしどころである。ショッピングセンターは、売れ筋のテナントに入ってもらうために交渉をし、売り上げが伸びないテナントには出てもらう。常に売れ筋の店舗を抱えているわけだから、集客力が高いのは当然のことかもしれない。商店街では、どうだろうか?時には集客のために、売れ筋の店舗を商店街に誘致することも、必要なのではないだろうか。
そして、広告宣伝面ではショッピングセンター、商店街共にまだまだ努力のし甲斐があるように思う。さすがにショッピングセンターのホームページの体裁は、整っている。しかしながら、見易さという点では工夫の余地があると思う。
一方商店街の店舗はどうか。地図もないし、営業時間も休日も分からない。多くの店舗はホームページも無い。これでは、わざわざ遠方から出向こうという気にはなれないだろう。このような課題があるということは、逆に努力のし甲斐があるということだろう。
この課題を逆手に取って、商店街には更なる発展を遂げてもらいたい。
勝手を言えば、巨大ショッピングセンター、商店街共に互いに切磋琢磨して、多様化する消費者のニーズに応えることができる店舗作りを目指して欲しいと願う。
©みつ星ビジネスパートナーLLP 2007
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